ITパスポート不合格から始まった、基本情報技術者試験11か月で4回の挑戦
50代の「資格を取ろう」は甘くなかった
「よし、資格を取ろう!」
きっかけは100%承認欲求です。
社内報に資格取得者が載るたびに、
「いいなぁ、自分もあそこに名前を載せたい」
「周りから『すごいですね』って言われたい」
・・・ただそれだけでした。
でも今振り返ると、この “不純な動機” がなければ、私は何も始めていませんでした。
この記事では、50代・事務職の私が ITパスポート不合格 という現実を目の当たりにしたところから、基本情報技術者試験(FE)に合格するまでの約11か月を、お話します。
50代でリスキリングを考えている方、「今さら勉強しても…」と迷っている方の背中を、少しでも押せたら嬉しいです。
そもそもIT国家資格とは
さて私が受験したIT国家資格と言われるITパスポートと基本情報技術者試験を紹介します。
| 試験名 | レベル | ひとことで言うと | 対象者のイメージ |
|---|---|---|---|
| ITパスポート | 入門(レベル1) | 「ITを使う側」の 基礎知識 | すべての社会人 |
| 基本情報技術者(FE) | 基本(レベル2) | 「ITを作る側」の 基礎知識 | ITエンジニアの登竜門 |
いずれも国家資格(IPA:情報処理推進機構が実施)で、CBT方式(パソコン受験)により通年いつでも受験可能です。
ポイントは、ITパスポートが「ITを使う人向け」なのに対し、基本情報技術者は「ITを作る・設計する人向け」という点。レベルが1つ上がるだけで、求められる知識の深さがまるで違います。
私はこのレベル感を理解しないまま「とりあえずITパスポートでいいか」と始めてしまい、目的と資格のミスマッチに気づくのに時間がかかりました。

ITパスポートなら簡単かな???
なぜITパスポートを選んだのか
最初に選んだ資格はITパスポートでした。理由はこんな感じです。
- 短期間の勉強でも合格できそう
- 周りにも合格者が複数人いる
- テキストを買わなくても、ネットの過去問だけでいけるらしい
要するに 「ITパスポートなら簡単に取れるでしょ」 という甘い考えそのものです。
申込日から1週間後を試験日に設定し、
過去問道場(有名な無料学習サイト)で勉強を開始しました。
575点――あと25点の壁
試験までの1週間で勉強時間は約20時間。
過去問750問を解いて正答率は約60%。
(一日100問程度の勉強量です。
でも、解説を読みながら進めていると、
100問解くにも2時間以上かかっていました)
結局、自分自身の知識は薄いのに、一週間毎日2時間以上勉強したという量に自己満足して
「まぁ、なんとかなるでしょ」という気持ちで受験に望みました。
結果・・・575点(1,000点満点中600点以上で合格)。
あと25点不足で不合格。
今思うと練習で60%の正答率なのに、本番でそれ以上の実力が出せるわけもなく・・・
当然の結果といえば当然の結果だったと思います。
つまりこの25点は、勉強を完全にナメていた自分への審判だったのです。
不合格が教えてくれたこと
この不合格で初めて気づきました。
自分は 「わかっているフリ」 をしていただけだった、と。
そして、勉強をしている「自分に陶酔している」だけなんだ、と。
50代になると、なんとなく「大人だからできるはず」と思い込みがちです。
でも、勉強に年齢は関係ない。
知らないことは知らないし、やらなければ受からない。
『自分はできる』というエゴを捨てて、素直に学び直す。
この覚悟がここで固まりました。
目的の再設定「なぜ勉強するのか?」
50代は「残り時間」を意識する
不合格をきっかけに、改めて自分に問い直しました。
何のために勉強するのか? 何を身につけたいのか?
50代ともなると、若い頃とは違います。
勉強に使える体力やパワーにも限りがある。
身につけた知識を活用できる時間にも限りがある。
だからこそ、 今の自分と将来の自分に、本当に必要な勉強をしよう。
私は普段の業務でExcelやSharePoint、Power Automateなどを使っていて、ITへの興味はもともとありました。
だったら「なんとなくの知識」ではなく、体系的なIT基礎知識をきちんと身につけよう。
そう決めて、目標を 基本情報技術者試験 に再設定しました。
ITパスポートをスキップした理由
「じゃあITパスポートにもう一回挑戦しないの?」と思うかもしれません。
目的が「体系的なIT知識の習得」であれば、
ITパスポートの範囲では物足りない。
どうせ勉強するなら、上位の基本情報技術者をゴールにした方が効率的だと判断しました。
基本情報技術者試験 11ヶ月で4回受験の現実
試験の構成
冒頭で紹介した通り、基本情報技術者はITパスポートの1つ上のレベル2。
試験は2科目構成です。
| 区分 | 内容 | 問題数 | 時間 |
|---|---|---|---|
| 科目A | 知識問題(テクノロジ・マネジメント・ストラテジ) | 60問 | 90分 |
| 科目B | アルゴリズム・情報セキュリティ | 20問 | 100分 |
2科目とも600点以上で合格。
特に科目Bのアルゴリズム(プログラムの処理手順を読み解く問題)が、非エンジニアにとっては最大の壁になります。
「これは簡単じゃないな…」と感じつつも、「Excelは得意だし、なんとかなるかも」と、まだどこかで甘く見ている自分がいました。
使った教材
今回はITパスポートの反省を活かし、教材と環境をきちんと揃えました。
▶️YouTube(科目A対策)
科目Aの知識問題は、IT系資格の解説YouTubeチャンネルを活用しました。
1本1本がコンパクトにまとまっていて、わからないところをピンポイントで見直せるのが便利でした。
▶️YouTube(科目B・アルゴリズム対策)
科目Bのアルゴリズムは、独学だと挫折しやすい分野です。
アルゴリズム専門の解説チャンネルにお世話になりました。
特に 「アルゴリズムの気持ちを考える」 というフレーズが印象的で、処理の流れを擬人化して考えるクセがつきました。
個人的にはこの講義が一番わかりやすかったです。
📝問題集:パーフェクトラーニング過去問題集
過去問が豊富で、問題と解説が見開きで確認できる構成が使いやすかったです。
結果的に 5周 しました。(なぜなら4回も受験することになったからです😅)
📝問題集:アルゴリズム×擬似言語トレーニングブック
後述しますが、アルゴリズムで苦戦したため、問題のバリエーションを増やす目的で追加購入。
こちらは 4周 しました。(なぜなら4回も受験することになったからです😅)
🌐Webサイト:基本情報技術者 過去問道場
言わずと知れた定番サイトです。
こんなに素晴らしいサイトが無料で利用できるなんて、本当に感謝しかありません。
4回受験のリアル:モチベーションの乱高下
結果として、2025年1月に勉強を開始し、
11月の合格まで 約11ヶ月・4回の受験 を要しました。
この期間のモチベーションはまさにジェットコースターでした。

さすがに3回も落ちると、心が折れました。
自己肯定感どん底です😭。
現実逃避🏃♂️💨、自分への言い訳のオンパレードです。
でもこのとき、ある言葉に出会いました。
「理解しないで合格することは不幸である」
合格だけを目的にするのではなく、理解することに価値がある。
この言葉で勉強の本来の目的を再確認できました。
テクニックで乗り切ろうとしていた自分を反省し、アルゴリズムを一から理解し直す勉強に切り替えました。
まさにアルゴリズムの気持ちを考えながら解くようにしました。
そして4回目の受験にしてついに合格!!
あまりに嬉しすぎて、帰りにサイゼリヤで好きなものを全部頼みました
(安上がりな祝勝会です😋👌)
3回落ちても続けられた理由
振り返ると、3回の不合格を乗り越えられたのは以下の3つが大きかったと思います。
- 目的が明確だった
「なぜ勉強するのか」が腹落ちしていたから、不合格でもゴール自体を見失わなかった - 落ち込んだ先で、前を向けるきっかけがあった
本当はご褒美で行こうと思っていた、テーマパークが気分転換になった - 「理解する」ことに目的を切り替えた
合格がゴールではなく、理解がゴール。
このマインドチェンジが3回目の不合格後に起きた
11ヶ月で手に入れたもの
最初は見栄と嫉妬から始まった資格勉強でした。
でも、簡単に合格していたら、ここまでの達成感はなかったと思います。
勉強を通じて気づいたのは、 「わかっているフリ」をしていた自分 の姿です。
50代になるまで、大人のフリをしてやり過ごしてきた。
そんな自分に、試験は正直に結果を突きつけてくれました。
それでも、 理解できた瞬間は確実に自信になります。
50代のリスキリングは、若い頃と比べてハンデがあると思います。
(もちろん個人差はあると思いますが、少なくとも私は全然覚えられませんでした😭)
だからこそ、「なぜ勉強するのか」 という目的を明確にした方が、限られたリソースを集中させることができると思います。
報われない努力があることも知っています。
努力の方向性が必要なことも知っています。
でも、目的を明確にした努力の結果は、自己肯定感につながります。
おとなになると誰も褒めてくれないので、自分で自分を褒めてあげようと思います笑
次回は、基本情報技術者の合格直後に挑んだ「情報セキュリティマネジメント試験」についてお伝えします。
この記事が、同じ50代で資格取得やリスキリングに悩んでいる方の参考になれば幸いです。

